【インタビュー】女性特化の転職支援「株式会社クラス」の外村裕香さん | 女性のキャリア形成と企業選びのポイントとは

「就活の教科書」編集部 野口

「就活の教科書」取材担当の野口です。
今回は、女性のライフスタイルに寄り添った転職支援を展開する、株式会社クラスの外村裕香さんにお話を伺いました。
ご自身の「不本意なキャリア断絶」という経験を糧に、現在は広報として活躍される外村さんに、女性が直面するキャリアの悩みと、その解決の糸口について伺いました。
Profile

株式会社クラス外村裕香さん
外村 裕香(Hokamura Hiroka)
株式会社クラス 広報・マーケティング担当
大阪府出身。新卒で銀行に入行し、窓口業務など一般事務を3年経験。結婚と転居を機に離職。その後、数年のライター業務やSEOスキルの習得を経て、コロナ禍に株式会社クラスへ入社。当初は営業事務として求職者対応に従事していたが、現在は発信力を活かし、広報・マーケティングの担当者として自社メディアの運営を担っている。

 

株式会社クラス 外村裕香さんにインタビュー

20代・30代女性が抱える「正解のない悩み」に寄り添う

── さっそくですが、株式会社クラスが展開する人材紹介サービスの特徴を教えてください。

外村さん: クラスは創業以来、一貫して「女性に特化した転職エージェント」として運営しています。主に20代から30代の若手女性をメインにサポートしており、取引企業数は1,000社を超え、常時10,000件以上の求人を保有しています。

大きな特徴は、多様なバックグラウンドを持つアドバイザーが揃っていることです。前職も金融営業、教育関連、販売サービスなど様々ですし、仕事と育児を必死に両立しているママさんアドバイザーから男性アドバイザーまで多岐にわたります。

同性やママさんだからこそ深く共感できる「言葉にしづらい繊細な悩み」に寄り添えるのはもちろんですが、男性アドバイザーの客観的でフラットな視点が入ることで、「自分では気づかなかった新しい強みや可能性」が見つかることも非常に多いです。

私たち自身が、それぞれの立場で転職やライフイベントを経験してきた「人生の先輩」として、多角的な視点からアドバイスできること。それが、求職者の方の安心感に繋がっていると感じます。

 

── 20代と30代では、相談に来られる方の悩みの傾向に違いはありますか?

外村さん: 20代の方は、「今の仕事が自分に合っているのかわからない」「どんなキャリアの選択肢があるのか見えない」といった、将来の可能性そのものに対する模索が多い印象です。キャリアチェンジを含めた、視野を広げるための相談が中心になります。

30代の方は、結婚や出産・育児といったライフイベントが現実味を帯びてくる中で、「今の働き方で両立できるのか」「制度はあっても、実際に活用して働き続けられる環境なのか」という、プライベートとのバランスを重視した相談が多くなります。

 

長期的な「キャリアの自律」を提案

── 女性の転職支援において、大切にしていることはありますか?

外村さん: 私たちは短期的な条件だけで判断しないことを強く意識しています。

単に求人を紹介するだけでなく、「これから先の人生をどう歩んでいきたいのか」という長いスパンでのキャリア観を、求職者様と一緒に深掘りしていきます。

例えば福利厚生が充実していることは魅力的ですが、それだけで選んでしまうと、数年後にスキルが停滞したり、再びライフスタイルが変わった際に対応できなくなったりするリスクがあります。「どこに行っても通用する」という自律したキャリアを築けるようサポートすることを大切にしています。

 

「不本意な諦め」をなくしたい。選択肢があることの価値

── 外村さんご自身が考える「女性が働きやすい企業」とは、どのような特徴を持つ会社だと思われますか。

外村さん: 一言で言えば「状況に合わせて選べる選択肢がある会社」だと思います。

私自身、新卒で入社した銀行では「長く働き続けたい」と考えていましたが、結婚とそれに伴う転居が決まった際、転居先に支店がなかったため、やむを得ず退職することになりました。

女性は特にライフステージの変化で、やりたかったことを諦めざるを得ない場面が多い。だからこそ、環境の変化に合わせて調整できる柔軟性が重要です。

「一旦スローダウンしても、時期が来ればまたアクセルを踏める」「休業しても次のステップへ戻れる場所がある」。そんな風に、個人の人生に寄り添ってくれる環境こそが、本当に働きやすい会社ではないでしょうか。

そして、そうした環境を「会社に用意してもらう」のを待つだけでなく、自ら選び取れるようになるためにも、特に20代のうちに自分の視野や経験、スキルを広げておくことが大切なのだと思います。

 

同じ葛藤を乗り越えてきたからこそ、伝えられる

── 人材紹介サービスを利用することに、不安や抵抗を感じる方もいらっしゃると思います。

外村さん: そうですね。残念ながら「無理やり転職を勧められるのではないか」「自分の希望よりも、エージェントの都合が優先されるのではないか」といったネガティブな印象をお持ちの方も少なくありません。

しかし、私たちは自分たちの仕事に強い誇りを持っています。「どのようなキャリアを歩んでいきたいのか」という気持ちにしっかり伺い、寄り添いながらサポートすることを大切にしているからです。

私たちは、ただ条件に合う転職先を探してくるだけの存在ではありません。だからこそ、市場の状況によっては、求職者様が思い描いていることに対して、少し慎重な意見をお伝えしてしまうこともあります。それは決してご希望を否定するわけではなく、プロの視点で想定できる将来のリスクをお伝えし、後悔のない選択をしていただきたいという想いがあるからです。

私たち自身も、一人の人間として転職に悩んだり、出産・育児の両立に必死に向き合ってきました。求職者の皆さんが感じている不安や葛藤は、かつて私たちが通ってきた道でもあります。

私たちの経験をお話しすることで、それが求職者の方のキャリアのヒントになったり、ちょっとしたロールモデルになれたら嬉しいです。

 

キャリアの悩みは「点」でいい。それがいつか「線」になる

── キャリアに悩む20代・30代の方々へ、メッセージをお願いします。

外村さん: クラスが目指しているのは、「雇用の創出」や「女性の社会進出」といった大きな社会的意義だけではありません。それよりも、一人ひとりのライフスタイルに寄り添い、人生の選択肢を一緒に考えていく「伴走者」でありたいと願っています。

20代、30代の女性は、本当に悩みが尽きない時期ですよね。でも、私自身も実感しているように、今は「女性だから」という理由で何かを諦める時代ではありません。自分がどう生きていきたいか、どう自己実現していくか。それは決して、一人で抱え込まなくていい問題です。

これまでの経験や、これからやりたいこと。今はバラバラな「点」の状態でも構いません。私たちと一緒に少しずつ進んでいく中で、それらがいつか一本の「線として繋がっていけばいいなと思っています。

一人で考えると、どうしても視野が狭くなってしまいがちです。まずは長期的な目線で自分のキャリアを見つめる時間を持ってほしい。その過程で、私たちクラスが少しでもお役に立てれば嬉しいです。

株式会社クラス

 

「就活の教科書」編集部 野口

外村さんの言葉の一つひとつに、女性が社会で生きていくための知恵と勇気が詰まっていました。
貴重なお話をありがとうございました!