「就活の教科書」編集部小林
こんにちは!「就活の教科書」取材チームの小林です。
本日は、労働経済学などを研究されている神戸医療未来大学の船橋伸一教授にお話を伺いました!
この記事を読めば、「日本の就活状況」や「キャリアへの向き合い方」について知ることができます。
「企業って学生のどんなところを見てるんだろう…?」や「キャリアってどう向き合ったらいいかわからない…」などの悩みがある人は必見です!
「就活の教科書」編集部小林
船橋教授、本日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
船橋 伸一(ふなばし・しんいち)
神戸医療未来大学 人間社会学部 未来社会学科 教授
名古屋大学 経済学研究科 博士後期課程(経済学)修了 博士(経済学)
その後、私立大学や富山大学で教鞭をとり、富山大学では約12年間教授を務める中で、学長の指示で多数の学部を対象にキャリア教育を幅広く担当。
キャリアカウンセラー有資格者2万2千人のなかで、11人しかいない研究会員を務める。富山大学時代には、国立大学の入試制度に関する協議会で局長を務め、現在も大学入試学会で監事として関わるなど、教育と進路支援の両面で活動を続けている。
目次
神戸医療未来大学 船橋 伸一教授にインタビュー①:日本の雇用システム
日本の雇用システム:若い頃の貢献に対して後から報われる
「就活の教科書」編集部小林
労働経済学について研究されているそうですが、現在の労働環境についてどのように見られていますか?
労働経済学は幅広い分野ですが、私は特に若年層の就労や転職、高齢者の雇用に関心を持っています。
日本では「リストラ」が高齢者の解雇を意味するようになっていますが、その背景には“賃金後払い制”の存在があります。
若い頃は低い給与でも一生懸命働き、経験を重ねることで年を重ねた後に高い給与を得るという構造で、若い頃の貢献に対して後から報われる仕組みなのです。
しかし近年では、その高い給与の時期に入った労働者を企業が切り捨てる動きが見られます。
これは、若い時期に頑張った分の“回収”をさせてもらえないという不公平を生んでいます。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
若い時は「給料が低くても将来的には上がるだろう」と思って頑張れるという側面もあるので、その分が貰えないのは辛いですね…
「メンバーシップ型雇用」と「ジョブ型雇用」
日本の多くの企業では、自分の配属先や担当業務を選ぶことができず、会社の判断で異動が決まる「メンバーシップ型雇用」が一般的です。
これは、建築や看護などの専門職と違って、文系学生が「経理・営業・人事・広報」などの中から職種を自由に選べないという課題につながっています。
このような仕組みでは、自分でキャリアを主体的に築くことが難しくなります。
近年注目されているのが、アメリカ型の「ジョブ型雇用」です。これは職種ごとに採用される仕組みで、理系のように専門性に応じた働き方がしやすくなります。
日本でも、キャリア形成の選択肢を増やす意味で、今後はこうした仕組みの導入が重要になるかもしれません。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
文系と理系の就職の違いにも見られるんですね!
大学職員と教員の違いを見ても、「ジョブ型」と「メンバーシップ型」の違いが表れています。
たとえば大学教員はジョブ型で、自らの専門性に基づいて転職しながらキャリアを築いていきます。
私自身も富山大学や名古屋大学でキャリア教育に携わってきましたが、自ら意思決定して転職してきました。
一方で、学生の皆さんは「東大や京大に勤めるのが最上」と思いがちかもしれませんが、実はそうとも限りません。
どこに勤務するかは、自分の専門や働き方に合った環境かどうかが重要です。
これは大学職員・教員に限らず、一般企業に就職する際にも同様の視点が大切です。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
名前だけで判断するのではなく、実際にどのような環境であるのかを考えるのが重要なのですね。
大学の「就職率100%」には注意が必要
「就活の教科書」編集部小林
「若年失業」という言葉に驚いたんですが、現代でも失業率は問題なのでしょうか?
「就職率100%」という言葉を大学の広報などで目にすることがありますが、その数値には注意が必要です。
多くの場合、これは「卒業生全体」に対する割合ではなく、「就職希望者」に対する就職者の割合を指しています。
つまり、進学や就職を希望しない学生、あるいは就活を途中で辞めた学生は最初から母数に含まれていないのです。
また、近年は就活の時期が早まり、文系学生の多くが3年生の終わりごろには内定を得ていますが、一方でそのスピードに乗れず、内定が取れないまま卒業を迎える学生も一定数います。
こうした実態を正しく理解することが、就活への過度な不安や誤解を避けるうえで重要です。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
「就職率100%」は実際に全員が就職できているということではないんですね…
かつて予備校講師として東大や名門大学への合格者を多数出してきた経験から、多くの保護者や学生から進路についての相談を受けてきました。その中で印象的なのが、「東大や京大を出たのに就職が決まらない」といった声です。
一方で、大学は「就職率100%」といった華やかな数字を掲げてPRしていますが、実際には多くの学生が不安や悩みを抱えています。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
一度「若年無業」になると、正社員としての道が遠のいてしまう
「就活の教科書」編集部小林
日本で新卒で就職できないとやっぱり不利になってしまうのでしょうか?
日本では、「新卒一括採用」という独特のシステムが長年続いており、卒業時に正社員として就職できなかった場合、その後のキャリアに大きな影響を及ぼすケースが少なくありません。
アメリカのように再チャレンジしやすい社会ではなく、一度「若年無業」になると、そのまま非正規やアルバイトに移行し、正社員としての道が遠のいてしまうのが現実です。
だからこそ、就職活動の結果だけでなく「どんな働き方・キャリアを描くか」を早い段階から意識して動くことが大切だと感じています。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
今は転職など選択肢が増えていると思うんですが、それでもやっぱり新卒で就職するというのは重要視されるんですね。
たとえ一度入社した企業が自分に合わなくても、例えばトヨタから三菱重工へ、またはその逆のように、社会人経験があれば転職は可能です。
ですが、卒業時に無職の状態で就職のタイミングを逃してしまうと、大手メーカーや銀行のような大手企業への正規雇用の道は極めて厳しくなります。
多くの学生はその事実を知らずに卒業を迎えてしまいます。
しかし、大学生・大学院生に知っておいてほしいのは、「自分の市場価値が最も高いのは新卒時である」ということです。
就活では、自分を安売りしてはいけません。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
「新卒で採用される」ということが転職する際に、それほど影響が大きいとは思っていなかったです…!
神戸医療未来大学 船橋 伸一教授にインタビュー②:現代の日本の就職状況について
就職状況はその年の経済情勢によって大きく左右される
「就活の教科書」編集部小林
今は人手不足のイメージがあって、働き口は多いかな?というイメージなんですが実際はどうなんでしょうか?
就職状況は、その年の経済情勢によって大きく左右されます。
たとえばリーマンショックの際には、早稲田や慶應の学生でも内定が取れず、東大・京大卒の人が地方の市役所や町役場に勤めることも珍しくありませんでした。
一方で、バブル期には企業が学生を囲い込むために海外旅行に連れていくほど、引く手あまたの時代でした。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
企業が学生を海外旅行にまで連れて行って囲い込む時代があったんですね…!
いまは人手不足で売り手市場に近く、学生にとって追い風の時代です。ただし、それがいつまで続くかは分かりません。
卒業年度によって就職環境が大きく異なるこの現象は、経済学では「世代効果(ジェネレーション・エフェクト)」と呼ばれます。
にもかかわらず、日本では「就職できないのは自己責任」とされがちです。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
日本はまだ「再チャレンジ」しにくい状況
しかし、景気や人手不足の状況を学生自身が選べるわけではありません。
生まれたタイミングによって不利を被るのであれば、それを社会が補う仕組みが必要です。
実際、安倍政権の第二次期に「再チャレンジ支援」の方針が打ち出されましたが、日本ではいまだに一度レールを外れるとやり直しが難しいのが現実です。
だからこそ私は、企業や経営者団体に対して、労働市場の改革や採用・人事制度の改善提案を行っています。
たとえば、上司だけが部下を評価するのではなく、部下から上司への評価制度を導入することなども提案してきました。
すべてがすぐに実現するわけではありませんが、少しでも働きやすい社会に近づくよう、現場で声を届けています。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
生まれたタイミングによって、個人の就職状況が左右されてしまうなら「再チャレンジ」できるような仕組みがあったら嬉しいですね!
一概に大学名だけで評価される時代ではなくなってきている
「就活の教科書」編集部小林
今でも学歴によって就職のしやすさが変わるのでしょうか?
昔と今では、大学を取り巻く状況が大きく異なります。たとえば1990年代初頭、18歳人口は200万人以上おり、大学の定員は41万人程度。
大学に入りたくても入れず、浪人が当たり前の時代でした。しかし現在では、大学進学希望者が63万人、大学定員も64万人と、希望すれば誰でも入れる時代になっています。
この結果、大学間の競争が激化し、難関私大でさえも指定校推薦や通信制で学生を確保するようになっています。
かつては「早慶に入れば安心」と言われた時代でしたが、今では難関大学であっても学生の学力や意識の幅が広がっており、一概に大学名だけで評価される時代ではなくなってきています。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
「自分は有名大学だから大丈夫だ」と慢心はできない時代なんですね。
さらに今後、18歳人口はますます減少し、18年後には1990年代初頭の3分の1程度になる見込みです。
一方で、大学の数は1.5倍以上に増えており、労働力人口と進学者数のミスマッチも深刻化しています。
こうした変化の中で、学生は「どこに入ったか」だけでなく「大学で何を学び、どんな力を身につけたか」が問われる時代に突入しているのです。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
大学に入ってからも、意欲的に活動することが求められるということですね!
企業が重視している項目:個々の力としての「コミュニケーション能力」
「就活の教科書」編集部小林
学歴や大学名だけで判断されづらくなってきた状況で、企業はどのようなところを重視しているのでしょうか?
近年、多くの企業や調査機関が最も重視しているのは「コミュニケーション能力」です。
これは単なる話し上手という意味ではなく、相手の話を的確に理解し、状況に応じた伝え方ができる協調性なども含まれます。
大学名だけでは通用しないからこそ、個々の力が評価される社会に変わりつつあるのです。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
今では、コミュニケーション能力が高いことが前提条件になっている企業もあるイメージです!
神戸医療未来大学 船橋 伸一教授にインタビュー③:学生のうちから自分のキャリアに向き合う
「リアルな仕事」に触れることが、納得のいくキャリア選択につながる
「就活の教科書」編集部小林
キャリアについて向き合うために、学生のうちからできることはありますか?
大学だけでは得られない「仕事の現実」を知るうえで、インターンシップは非常に重要です。
最近では1dayインターンなどもありますが、できる限り複数の業界や企業に足を運び、実際の職場を見ておくことをおすすめします。
とくに2年生など早い段階から動くことで、自分の「思い込み」と「現実」とのギャップに早く気づくことができます。
たとえば「テレビ局は華やかな番組制作ができそう」と思っても、実際には営業職が中心です。
東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドに憧れても、業務内容は他の一般企業の人事や管理部門と大差がないこともあります。
こうした“イメージとのミスマッチ”は非常に多く、志望動機や就職後の満足度にも大きく影響します。
だからこそ、業界への憧れだけで判断せず、アルバイトやインターンなどを通して「リアルな仕事」に触れることが、納得のいくキャリア選択につながるのです。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
学生のうちから興味のある仕事に触れて、知っていくことで、就職後のミスマッチを減らすことができるんですね!
「変化する社会の中で自分はどう価値を発揮できるか」を考え、柔軟にキャリアを描く視点を持つ
キャリアを考えるうえで、社会の変化にも目を向けることが大切です。
たとえば2014年、オックスフォード大学の研究者が「AI(人工知能)の進化によって、多くの職業が将来なくなる」と発表しました。
最初は信じがたい職種、たとえばスポーツの審判なども例に挙がりましたが、今や技術の進歩によって現実味を帯びています。
実際、回転寿司店ではかつて人が担っていた受付や案内やレジ業務がタッチパネルや自動精算システムに取って代わられています。
こうした変化は、他の業界にも急速に広がっており、AIや自動化によって求められるスキルや仕事の形は日々変化しています。
だからこそ、今ある職業に固執するのではなく、「変化する社会の中で自分はどう価値を発揮できるか」を考え、柔軟にキャリアを描く視点が求められています。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
今を見るだけじゃなく、将来的な社会の変化も見据えて柔軟に対応していくことが大事なんですね!
本来の“キャリア”とは「人生そのもの」を表す言葉
「就活の教科書」編集部小林
社会の変化として、他にも見られることはありますか?
大学入試でもこうした変化が現れています。
かつては暗記頼みの問題が多く出題されていましたが、今ではそうした出題は減少し、思考力や応用力が問われる傾向に変わってきています。
一方で、大学のキャリア支援が形骸化しているケースも少なくありません。
マナーや形式ばかりを教える短期的な就活支援に偏り、「人生そのものとしてのキャリア」を描く視点が欠けているのです。
本来キャリアとは、ラテン語で「馬車の通った道筋(轍)」を意味し、「人生そのもの」を表す言葉です。
だからこそ、「将来どう生きたいのか」「どんな人生を歩みたいのか」という視点で、自分のキャリアを主体的に考えることが大切です。
それは大学生になってからではなく、本当は高校生のうちから始めるべきことなのです。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
入試内容などは変化しているのにも関わらず、キャリア支援は形骸化してしまっているのですね…
だからこそ、自分自身でキャリアを主体的に考えることが求められるんですね!
神戸医療未来大学 船橋 伸一教授からのキャリアアドバイス
事実そのものよりも「どう見るか」を大切に:「アフリカに靴を売りに行った市場調査員」
「就活の教科書」編集部小林
船橋教授は、様々な学校でキャリアについての講演をされているとお聞きしましたが、必ず学生に伝えていることはありますか?
学生に必ず伝えているのが、「同じ事実でも、どう捉えるかで人生は大きく変わる」ということです。その象徴的な例が、「アフリカに靴を売りに行った市場調査員」の話です。
二人の調査員がアフリカに派遣され、一人は「誰も靴を履いていない。売れない」と報告し、もう一人は「誰も靴を履いていない。だからこそ売れる」と報告しました。
同じ現実を見ても、捉え方によって結論が真逆になるのです。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
靴を履いていないという事実は全く一緒なのに、捉え方が180度違いますね…!
これは就職活動でも同じです。
たとえネガティブ思考な性格だったとしても、仕事や環境に対して「これは自分の成長につながる」「将来の役に立つかもしれない」と前向きに捉える姿勢がとても大切です。
企業の面接でも、そうした前向きな思考や姿勢が評価されます。
人生には、努力だけではどうにもならないことが多くあります。
しかし、どう受け止めるか、どう活かそうとするかによってそこから先の道は変えられます。
だからこそ、事実そのものよりも「どう見るか」を大切にしてほしい。
それが、自分らしいキャリアを築く第一歩なのです。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
自分の力とは関係なく起こってしまう不遇な出来事も前向きに捉えて、乗り越えていきたいです!
人生の成功に最も影響するのは「人との出会い」
“人生の成功”に最も影響するものはなんだと思いますか?
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
その人の価値観や能力でしょうか…?
人生の成功に最も影響するのは「能力」ではなく「人との出会い」だと私は考えています。
実際、就職や進路、人生の重要な場面は、偶然や出会いによって決まることが多いというのは、アメリカの著名な研究者も指摘している通りです。
どれだけ優秀な人でも、良い出会いがなければ力を発揮できないこともあります。
一方で、突出した能力がなくても、良い出会いやタイミングに恵まれれば、大きなチャンスをつかめることもある。
私自身の経験からも、それは実感しています。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
良い出会いが大きなチャンスを運んできてくれるんですね!
そして、これからの人生において特に大切なのが「就職」と「結婚」です。
大学入試以上に、就職は人生の方向性を大きく左右します。
もちろん転職も可能ですが、最初の就職(初職)がその後のキャリアに与える影響は非常に大きいのです。
結婚もまた、人生における重要な選択肢のひとつです。
だからこそ、目の前の就活に本気で向き合ってほしい、いい出会いを大切にし、自分の人生を悔いなく歩んでいく。
その意識が、未来を切り拓く第一歩になるのだと思います。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
就職は人生の中での重要な要素であることをしっかりと認識して就職活動を行なっていきたいですね!
神戸医療未来大学 船橋 伸一教授から学生へのメッセージ:「前向きに物事を捉え、いろんな角度で物事を見てほしい」
「就活の教科書」編集部小林
最後に、学生へのメッセージをお願いします!
学生への一番のメッセージは、「前向きに物事を捉えること」そして「一つの視点にとらわれず、複数の角度から世界を見ること」です。
たとえば有名な寓話に「盲人と象」の話があります。
生まれつき盲目の人たちが象の様々な部分に触れて、それぞれ「これは蛇だ」「壁だ」「槍だ」と語るけれど、誰も象の全体像を掴めない。
これは「どれだけ一部の情報が正しくても、それだけで真実を見たとは言えない」という教訓です。
実際に私が18歳でイギリスに留学していた時のこと。
あるイラク人の友人が「サダム・フセインがいるからこそ、テロリストを国内に封じ込められている」と語っていたのが印象的でした。当時の日本では「独裁者を排除すれば世界は平和になる」といった一面的な報道ばかりでしたが、その後実際にアメリカでは9.11が起こり、世界中でテロが頻発しました。
あの友人の言葉には深い意味があったと後になって実感しました。
情報や常識は、場所や立場によって大きく異なります。
だからこそ、一方向の見方だけで物事を判断せず、多様な意見に触れることが重要なのです。
そして何より、どんなに難しい状況でも「これはきっと自分の成長につながる」と前向きに受け止めてほしい。
そうした姿勢が、これからの不確実な社会を生き抜く力になるはずです。
神戸医療未来大学 船橋伸一教授
「就活の教科書」編集部小林
本日は、素敵なお話をたくさんありがとうございました!
私自身も、前向きにキャリアや人生に向き合っていこうと思います!